aprilia RSV4 歴代モデル解説

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ドモ、アプリリア RSV4オタクのメカ藤井です。

昨年のEICMAショーで、お披露目された aprilia RSV4RF(仮)、日本での発売が待ち遠しいです!

ソコで、EICMAショーのRSV4RFの前に、もう一度2009年モデルからおさらいしてみましょうかと思い、ブログを書かせてもらいました。


2009年にデビューしてから、カラーリング以外、全然変わらない様に思われる方が多いですが・・・

実際には、2009年モデルから2014年モデルまでも、見た目が一緒なだけで、中身は多岐に渡り変更されています。


ココでは、簡単に各年式(ファクトリーのみ)の変更点をまとめてみましたので、RSV4オタクによる、マニアックな内容ですが、つづきをご覧ください。




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2008年の9月

公道走行用の市販モデルよりも先に、SBK(スーパーバイク世界選手権)レース用RSV4のお披露目と、2009年からのSBKのフル参戦を発表(普通は市販車が先か同時発表なのに、さすが「レースバカ」なメーカーは違います・・)。

市販車ベースのマシンで競うSBKレースでチャンピオンを獲得する為、ベースになる市販車の性能はライバルよりも高ければ高いほど良いに越したことはないのは、言うまでも無いですが、市販車なので当然、手間やコストとの兼ね合いを考えて各社(特に日本メーカー)はバイクを作ります・・・が、アプリリアは・・・
この時点では、市販車の価格も詳細なスペックも解らなかったのですが、輸入元に「買うから一番に持ってきて!」と自分の分をオーダー入れました(もちろん、第1ロットの入荷分は、お客様に行き、自分の分は後回し・・・)。

そして、待望の公道用市販モデルがデビューしました。



↓2009年式RSV4ファクトリーです。

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エンジンは、先代RSV1000Rまでの60°V2エンジンから、新設計の65°V4エンジンに変更。
一般的な90°V型エンジンより狭角な65°にする事で、並列4気筒より横幅が狭く、90°V型エンジンよりもエンジン前後長を短縮し、マスの集中化に成功しています。
クランクピン角度は180°で、爆発間隔は0°→180°→425°→605°の不等間隔爆発として、ピークパワーより、トラクション性能を重視しています。


燃料供給システムは、1気筒あたりに2つのインジェクターを備え、低回転域はメインインジェクターから、高回転はメインとサブの2つのインジェクターから燃料を噴射するツインインジェクター方式。
スロットルバルブの開閉方式は、ライド・バイ・ワイヤ式の電子制御スロットルとなり、出力特性を「トラック」、「スポーツ」、「ロード」の3段階を任意で切り替えることが出来ます。
更にファクトリーモデルでは、ECU制御の可変吸気ファンネルを装備して全域で吸気効率を向上。

クラッチカバー、フライホイールカバー、ヘッドカバー、オイルパンをマグネシウム製のカバーに変更して軽量化。

排気システムは、サーボモーター駆動の排気デバイスを集合部に設置。

クラッチは、先代までの吸気負圧式スリッパーシステムから機械式スリッパークラッチに変更。
ギアボックスは、6速でメンテナンス性に優れるカセット式ミッションを採用。

クランクケースは、砂型鋳造で製作。

09モデルの最高出力は180ps/12500rpm(ヨーロッパ仕様)を発生します。

フレームは、軽量・高剛性なアルミツインスパーフレームで、ファクトリーモデルはエンジン高・ステム位置と角度・スイングアームピボット高の調整が可能なフレームを公道用市販車で初採用。
発売当時のカタログには、「ここまで調整可能なマシンは、市販車には皆無ですし、近い将来も登場することは恐らくないでしょう」と、記載されていました。


サスペンションは、前後共オーリンズ製のフルアジャスタブルサスに、ステアリングダンパーもオーリンズ製を装備。

ホイールは、STDモデルと同一デザインながら、より軽量なアルミ鍛造ホイールを装備。
組み合わされるブレーキディスクも超軽量なグリメカ製のフローティングディスクを採用し、更なるバネ下重量の軽減を達成。

ブレーキは、ブレンボ製の4POTモノブロック・ラジアルマウントキャリパーとセミラジアルマスターをフロントに装備。リアブレーキも当然ブレンボ製で、マスタータンクレス仕様のブレーキマスターと対向2POTキャリパーを装備。

外装では、燃料タンクの容量は17リットルで、外から見える部分にはほとんど入らず、サイドカバーで隠れているシート下に貯まるようになっており、マスの集中化と、燃料の満タン時と空タンク時の重量差によるハンドリングへの影響を低減させる事に成功しています。
更に、ファクトリーモデルでは、ドライカーボンの前後フェンダーとシートサイドカバーに換装して軽量化。

正にロードゴーイングレーサーと呼ぶべき内容で、世界中から注目を浴びる事になりました。

車両価格は、当時先にデビューしていたD社の1098Sが270万円、1098Rでは470万円だったので、「RSV4ファクトリーは、あの内容なら当然300万円以上になるだろう」と、予想されていた方も多かったのですが・・・

2009年発売時の日本価格は、なんと245万円と、大方の予想を裏切るバーゲン価格で登場。


↓2010年SBKで、アプリリアRSV4がチャンピオンを獲得!マニファクチャラータイトルもアプリリアが獲得!

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MAXビアッジ選手の駆るアプリリアRSV4がシリーズチャンピオンを獲得して、勢いを増すアプリリアが、マイナーチェンジ版の2011年モデルのRSV4を発売開始。


↓2011年式RSV4ファクトリーAPRC

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パッと見ただけでは、2009年式と何も変わらないように見える2011年式RSV4ですが、「APRC」と言う名称が追加されました。

APRCとは「アプリリア・パフォーマンス・ライド・コントロール」の略で、トラクションコントロール、ウィリーコントロール、ローンチコントロール、クイックシフター、3モードMAP機能の総括した呼称です。

APRC機能説明←各機能の詳しい説明はコチラをクリックするとご覧になれます。

自分が、アプリリアのトラクションコントロールの機能で一番感心したのは、キャリブレーション機能(学習・補正機能)がある事で、タイヤサイズや銘柄の変更をしたことで起こる前後輪の車速センサーのズレを補正でき、更にスプロケットやミッションを変更した場合の車速とエンジン回転数のズレも補正できるので、「タイヤを変えたらトラコンの効き方が変わった」とか、「スプロケットを変えたら効き方が変わった」なんて事を防ぐ事ができ、仕様変更した車両にも最適なトラコン制御が供給できること。

発売当時も、各国の色々な雑誌社のインプレッション記事を担当している一流ライダー達に「アプリリアの電子制御が一番秀でている」と、話題になる程に完成度の高いAPRCシステム。

ですので、2009年式RSV4にトラコンを装備しただけの変更と思われる方も当然多かったです(メーカーの車両カタログにもAPRC以外の変更点はたいして記載されてなかったと思います)。


だが、変更点は、それだけじゃなかった!


エンジン側では、EXカムシャフトの変更、カムシャフトを駆動させるカムチェーンを、より耐久性の高いチェーンに変更と同時に、カムスプロケットなどもチェーンに合わせて変更。

クラッチでは、スリッパー機構のスプリングの張力を変更してハードブレーキング時のリアタイヤのロック率を更に軽減。

ギアボックスでは、1~3速ギアを従来よりクロスレシオに変更、同時にリアスプロケットを40Tから42Tに変更し加速性能の向上を図りました。

バランサシャフトの軸受けをメタルからボールベアリングに変更。もっと細かい所では、スパークプラグの変更や、油回路のオイルジェットをサイズ変更してエンジン保護性能をアップさせたりしています。

他にも、バラして解ったトコとかあるんですが(どうでもいい?)、エンジン系はコノ位にしておいて・・・

ECUの各制御プログラムも大幅に変更されました。

2009年モデルでも装備されていた、排気デバイスにも変更がありました。
2009年モデルでは、ニュートラルギアでは閉じている排気デバイスが、1速にギアを入れた瞬間にスロットル開度と関係なく開きましたが、2011年モデルからは制御プログラムの見直しで、スロットル開度と連動して排気デバイスを作動させるようになり、低中速域の扱い安さを向上させました。

外装関係では、それまでのソリッドの黒からメタリックの黒に色味を変更して、前後ホイールには速度センサを追加、燃料タンクもモーションセンサの追加に伴い一部形状の変更を行っております。



↓そして翌年の2012年モデルで、また小変更します。

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2012年モデルでは、マフラー形状の変更により、~2011年モデルのマフラーよりも大幅に軽量化されました。

リアタイヤのサイズを、それまでの190幅から200幅に変更。

フレーム側では、ステムオフセット量とキャスター角の変更。

それ以外では、外装カラーリングの小変更と、ECUの制御プログラムの改良を施しました。


↓2012年のSBKでもM・ビアッジがシリーズチャンピオンを獲得!
マニファクチャラータイトルでは、これ以降2014年まで3年連続でアプリリアが獲得!

Max+Biaggi+2012+Superbike+FIM+World+Championship+Si8AcqP-9Fzl[1]





↓そして2013年モデル、RSV4ファクトリーAPRC・ABSです。

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パッと見では2012年モデルとの違いは、ABSが装備された以外の変更はなさそうですが・・・


またしても、変更点は、それだけじゃないんです!


フロントブレーキではABSの装着に伴い、キャリパーとマスターシリンダのピストン径を小径のタイプに変更してコントロール性を更に向上させています。

燃料タンクは、ABSのユニット搭載位置がタンク下になる為に、形状の変更をして、タンク容量のアップとホールド性の向上を図りました。

ヘッドライトのレンズ下部を曇ガラス仕様にデザイン変更。

フレーム側では、スイングアームピボット位置を5mm下に変更、そしてエンジン搭載位置を5mm低い位置に変更。

ECUの各制御プログラムの更新。

もう、初期型の2009年モデルと比較すると、見た目以外、全くの別物と思える位の変更を施されてます。


↓2014年モデルのRSV4ファクトリーAPRC・ABS

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2014年モデルでは、2013年モデルのカラーリングチェンジにおさまりました。


そして、2014年SBKでは、S・ギュントーリが大逆転劇でシリーズチャンピオンを獲得!

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2014SBKもアプリリアワークスチームのスタッフの素晴らしい働きで、見事マニファクチャラータイトル3連覇!


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そして・・・2015年・・・

2014年はEVO機への移行期間としてSBK機とEVO機が混走していました(アプリリアはEVO機を走らせていません)。
2015年からのSBKマシンは新レギュレーションの導入により全車、エンジン等の改造範囲が狭いEVO機によるレースになりました。

2014年からエンジンの年間使用基数の制限(8基)が入り、エンジン保護のためにレブリミットを下げたりして、パワーを抑えたために苦戦を強いられたRSV4に、更に2015年は7基でシーズンを乗りきらなければいけなくなりました。

とどめは、ワークスチームのSBK撤退と、ライダー変更。
2014年のチャンピオンを獲得したS・ギュントーリはホンダへ移籍、M・メランドリはアプリリアMOTO・GPに移行しました。
代わりに来たライダーは、L・ハスラムとJ・トーレス。
(L・ハスラムは前年ホンダCBRでランキング7位、J・トーレスは前年までMOTO2クラスで、2015年からSBKデビュー)

「もう勝てないだろう・・」

正直、そう思っていました。

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ところが…
2015年SBK第1戦フィリップアイランドで、第1レースを2位、第2レースを1位で終えました。

「アレ?勝っちゃったよ・・・」 

決勝レース中のベストタイムは、2014年チャンピオンのギュントーリがRSV4SBK機で出したタイムが1,31.421で、今回のRSV4EVO機でハスラムが出したタイムが1,31.889 と、コンマ4秒ほどSBK機の方が速いだけでした。


エンジンの改造範囲が狭められているEVO機のストックに近いエンジンでこのタイムと言うことは・・・・

当然、市販車のエンジンの改良がされているって事ですかね?

2009年モデルで180馬力だったエンジンが、2014年モデルでは184馬力となっていました。

イタリアでも、まだ発売されていないので、2015年4月の時点で解っている事は、RSV4RF(仮)では、エンジン内部の大幅な仕様変更により、201馬力(EU仕様)を発生するようになるという事と、車体のディメンションの変更、カウル形状の変更などが写真で解るくらいです。


いろんな所が大幅に変更されている事を期待しましょう!!!!!!!

あんまりフライングして情報出すとメーカーに怒られそうなので、書けませんが。
フレームや外装で隠れている部分や、エンジン内部に変更をしている部分が各所にありそうです。

見た目が同じ感じですが、中身は???・・・
RSV4オーナーの自分が、「こりゃスゲェ!」と思う内容の予感がします。 ♪♪♪
「実は、もう知ってんだろ?」って詮索はご容赦ください(^_^;)


発売時期や価格は2015年4月頭の時点では未定です。



発売時期や価格の情報が入り次第、また当ブログやフェイスブックなどでお知らせいたしますので、皆様しばらくお待ちくださいませ!


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